熊本地震 震災ミュージアム 体験・展示施設 KIOKU 47

九州7熊本県阿蘇郡南阿蘇村

照明施設賞受賞

  • 熊本県
  • 株式会社オ-プラスエイチ一級建築士事務所
  • 株式会社産紘設計
  • 大光電機株式会社
図1 外観
図1 外観
図2 展示室2
図2 展示室2
図3 企画展示室 交流ラウンジ
図3 企画展示室 交流ラウンジ
図4 展示室2 外観
図4 展示室2 外観

概要

 熊本地震震災ミュージアム 体験・展示施設 KIOKUは、熊本地震の記憶を後世へつなげ、自然の恵みと驚異を伝えていくミュージアムである。敷地は南阿蘇村の旧東海大学阿蘇キャンパス内に位置し、旧1号館をはじめ震災遺構が周囲に残された立地であることを踏まえ、体験を建物の中だけに閉じず、風景に呼応したおおらかな屋根をかけることで、周囲を眺めながら訪れる人がそれぞれの方法で自然の力を感じとり、考えることを促すミュージアムを目指している。
 周辺の風景を切り取るように計画された建築は、風景と呼応するような屋根のカーブが敷地に対し伸びやかに折れ曲がった形状となり屋外と室内が繋がっている。屋外と室内の照明を建築形状に合わせて配置し、訪れた人々を光によって導く計画である。

  • 用途:博物館
  • 規模:地上1階、地下1階、主体構造:木造+鉄筋コンクリート造
       建築面積:1,578.87㎡、延床面積:1,210.29㎡

2024年照明施設賞 寸評

 地元木材を現しにした傾斜天井をアッパーライトで照射することで,意匠性・オリジナル性の高い建築と一体化した照明を実現している。リズミカルな壁面照明は動線を誘導し、来訪者に安心感を与えている。夜間は壁面照明により、来訪者を導く光の動線となっている。
 阿蘇山を眺められる交流ラウンジの演出が素晴らしい。
 建築を生かしている。パーキングの光害まで配慮されているのがよい。