ヤンマーのブランディング拠点として、東京駅前に誕生した複合施設である。同社の事業領域の海から想起した”船”を模した外観は、低層部では船の舳先を、頂部にかけては帆をモチーフとした象徴的なデザインである。
低層部吹抜けでは、植物育成と吹抜けの空間演出を担うサーカディアン照明により、1日を通して光色が変化し、人々が佇みたくなるようなバイオフィリック・パブリックスペースを創出する。吹抜けの周りには農業を特色とした商業施設が入り、ヤンマーのブランディング発信コンテンツとなっている。
複雑で有機的な形状を持つ建築に対して間接照明のリバウンド光の明るさを3次元シミュレーションで丁寧に検証し、それが実際の照明効果に見事に再現されている点が評価できる。
バイオフィリック・パブリックスペースでは、サーカディアンLED照明により色温度や調光率の制御が行われ、植物の成長をサポートしつつ、独創的な空間が創出されている。