関西文化学術研究都市(けいはんな)に位置する総合研究所の新築計画である。
革新バイオ、先端化学、基礎物理学、人工知能等多岐分野の研究領域に対応した「ラボエリア」、320名の研究者が一同に会する「オフィスエリア」、食堂や休憩スペースを備えた「リフレッシュエリア」の大きく3つのエリアとその中間領域である「通り」で構成されている。それぞれのエリアの溢れだしや混ざり合いによる様々なコミュニケーションを誘発しオープンイノベーション拠点となることを目指している。
ラボエリア、オフィスエリア、リビングエリアを「通り」でつなぐという建物の設計コンセプトをシームレスな「ライン照明」による照明計画によって空間全体として実現することに成功している。
面積1500㎡、天井高さ5mの大空間オフィスには、天井にハイサイドライドを設けて自然光を積極的に利用して、照明センサと人感センサによる照明制御システムによってライン照明を調光して、省エネルギーと快適性を両立させている。