1919年から構える土地に建つ建設会社の社屋建替計画である。
『未来へ繋げる「超環境型オフィス」を北陸から』をテーマに、歴史と伝統を尊重しながらコミュニケーションを誘発する新たなワークプレイスを構築し、カーボンニュートラルを見据えた環境性能『ZEB』(BELS☆5)を実現することを目指している。
省エネルギー性を高めるために、日射遮蔽ルーバー等によるパッシブ手法と、自然エネルギーを活かした昼光利用制御や高効率設備システムによるアクティブ手法を取入れている。
オフィスは2層吹抜のワンルームをワークプレイスとして社員が視覚的・立体的に繋がり、さらに先進的なワークスタイル:アクティビティベースドワーキング(ABW)を導入。ウェルネスオフィスの思想も取り入れ、多様であり新たな働き方への転換を目指している。
照明においては、複雑な建築形状と一体となった計画を行うのと同時に、人を中心とした照明:ヒューマンセントリックライティング(HCL)に注目し、サーカディアン照明の導入を行っている。
カーボンニュートラルを見据えた環境性能「ZEB」を実現した建物であり、タスク・アンビエント照明、サーカディアンリズム照明制御、昼光利用制御など省エネ性と健康、快適性を髙いレベルで両立した照明設計となっている。また建築内部にある中央吹き抜け空間の開放感と調和した快適空間と共に、金沢の伝統的な街並みに適した夜間景観も創造している。