ZOZO本社屋 20

東京10千葉県千葉市稲毛区

照明施設賞受賞

  • 中村拓志&NAP建築設計事務所
  • 株式会社竹中工務店
  • 株式会社モデュレックス
図1 外観全景
図1 外観全景
図2 執務空間 内観
図2 執務空間 内観
図3 執務空間 外観
図3 執務空間 外観
図4 布地のような屋根
図4 布地のような屋根

概要

 商品の内製化よりもアパレルメーカーの売り上げを優先し発展してきた企業哲学をオフィスでも体現するため、西千葉の街中に平屋に近いオフィスをつくり、街と共に成長するオフィスを目指している。執務室は街路と同じ高さに設け、社員の様子を外から見てもらうことで、地域住民に親しみを持ってもらうことが、本業への理想的なフィードバックになると考え、顔の見える働き方を重視し、遮蔽物の無い半剛性吊構造の屋根が採用されている。
 照明器具は、特徴的な木格子の傾斜屋根の中に納まり、様々な取り付け角度に対応できるクランクアームスポットライトを採用。各天井高さで必要照度の机上面照度500ルクスを確保しながら木格子の空間を演出するために、器具1台ごとの個別制御とメーカーを選ばずデザイン性の高い器具を高精度で制御が可能なDALI制御を採用した。建物全体として照明の色温度は3500Kを基準として、室内から外構に至るまで3000~3500Kに統一し、演色性は自然光に近いRa90以上の器具を採用することで、木目の生える落ちつきのある空間を実現している。やわらかく温かみのある光により屋根を浮かび上がらせ、地域のシンボルとなる建築として地域住民に親しまれている。

  • 用途:事務所
  • 規模:鉄骨造 地上2階、地下1階 建築面積:1,984㎡、延床面積:3,622㎡

2022年照明施設賞 寸評

 木目調の建築デザイン、天井構造を活かしながらも快適な明るさ感を確保し、ワーカーは働きやすく、地域住民に親しみやすい落ち着いた空間を実現している。