京都に本社をおく老舗はかりメーカー、イシダの東京支社オフィスである。
快適なワークプレイスを実現するために、オフィス空間は2つの異なるゾーンで構成されている。“white”ゾーンは4mの階高を最大限に生かした躯体現しの空間となっており、白色塗装した鉄骨梁と白く仕上げたデッキ面で構成されたシンプルな天井面が光の反射面となっている。天井には照明器具を設置せず間接照明のみで明るさを確保しており、間接照明によるやわらかな光だけを感じることができるオフィス空間にはグレアがなく、快適な環境を生み出している。“woody”ゾーンはコミュニケーション重視の木質空間となっており、ヒューマンスケールで重心の低い空間を目指している。
ワーカーが2つのゾーンを自由に行き来することで、多様な働き方に即したオフィス空間となっている。
きれいに仕上げた天井面からの間接光によるやわらかな光により適度な明るさに満ちており、木材や落ちついたグリーンの絨毯の色調ともマッチしている。また、街に面したファサードは特徴的な列柱を照らし、統一された内部照明の光が街に優しさを与えている。