横浜銀行川崎支店の建替と合わせて、研修所、宿泊施設を併設した建物を100周年記念事業の一環として計画された。重力換気システムのためのソーラーチムニーシャフトには、横浜銀行のブランドカラーをモチーフにしたグラデーションタイルを設え、夜間にはライトアップを行うことで『光と風の灯台』として地域のシンボルとなることを目指した。建物頂部のルーバーや各階の深い庇といった建築要素を活用し、暖色系のライトアップを行い、光色の対比を用いて『光と風の灯台』を魅力的に演出している。銀行の支店エリアでは、地域に開かれた開放的なファサードからの自然採光を活用し、照度センサによる自動調光制御を行うことで、要求照度を満たすと同時に省エネルギー性の向上にも配慮した。
独自性のあるコンセプトのもとに配置や素材、細部意匠への技術的挑戦が多く見られる。
建築的な環境配慮の仕掛けを照明の力で際立たせ、上質な光が実現されている。