既存建築学科棟の老朽化に伴い、既存キャンパスで不足する講義室の整備を含めた新棟である。既存キャンパスと道路を挟んで立地しており、上空通路で校舎間を結ぶつくりとなっている。
外観は中部国際空港に向かう名鉄線から良く見える敷地であり、Dクロスモールと呼ぶ矩形状の筒をアイコンとしてデザインしている。また、長さ68mの4層吹抜け空間であるDクロスモールや中庭を囲む回廊型の教室や製図室配置が特徴で、随所に学びやコミュニケーションの場となるラーニングスペースやラウンジを配置し、互いのアクティビティが見える空間構成を目指したキャンパスとなっている。
建物の東西を貫通する4層吹抜のDクロスモールは、ポール灯や昼光、教室などの漏れ光を最大限に活かすことで効率的なやさしい明るさを得ている。調光調色器具による学生ホールの多目的な利用や夕暮れ時のライトアップ、回廊式共用部の配置などにより学生たちの活発な動きを外部からも認識することができ、建物周辺の活性化にも寄与することが期待できる。