JR白老駅にほど近い山・湿原などの大自然に囲まれた敷地に建つ、「アニマルウェルフェア(動物福祉)」の思想に基づき鶏の放牧を行うパイロットファームの中核施設で、養鶏業のプロセスを見せる見学施設を併設した店舗である。
鶏舎をイメージしたシンプルな建物の外観とし、内部にガラススクリーンの工房棟を挿入している。店舗は大空間としているが、メンテナンスに配慮しつつ光源が露出しない照明計画とすることで、寒冷地の厳しい環境の中でも暖かみのある落ち着いたインテリアを実現している。また開口部面積を抑える事により光漏れを低減し、外灯も最小限にすることで光害になる要因を少なくする等、周辺環境にも配慮している。
将来は農村での自然体験や食文化を楽しむ新しい余暇の過ごし方である「グリーンツーリズム」に基づき、鶏の飼育・採卵・加工販売までの過程を学び楽しむ滞在型施設を目指している。