愛知県が整備した国内初の国際空港直結型の展示場である。展示ホールAは展示空間10,000㎡、天井高20mの無柱空間で、コンサートなどにも対応できる。他の5つのホールは一体化すると、最大50,000㎡、天井高14mの大空間として利用が可能だ。エントランスの200mに及ぶ大庇には、垂直型壁面緑化「バーティカルフォレストⅡ」を設け、環境への配慮を視覚化している。施設内外には、愛知県産資材が積極的に採用されている。
建物全体として、全照明器具のLED化、昼光センサーや調光の採用、中央管理室からの制御・監視を可能にするなどして、厳しい省エネ基準を満たしている。展示ホールAには、採光・遮光・換気・排煙機能を融合したハイブリッドトップライトが採用された。一方、共用部分には、杉材のルーバ天井やベンチ、和紙の行灯照明、あるいは陶器質タイルの使用など「ものづくり愛知」を彷彿とさせる工夫がなされている。エリアごとにメリハリのある色温度の設定や照明手法が取り入れられ、経済性と雰囲気の醸成を両立した設計は高く評価できる。