球技専用スタジアムとしては、国内2番目の規模を誇るスタジアムである。2019年ラグビー国際大会にあたり、様々な最新技術を導入して照明改修が行われた。超高精細テレビジョン放送(4K/8K放送)やハイビジョン放送に対応する照明環境の構築が行われた。さらに今後の運用を考慮して、ラグビーのみならず各スポーツの国際大会における水平面・鉛直面照度やTVカメラ法線照度などの基準もクリアした。またフルカラーLEDによるライトアップによって、エンターテーメント性を高めた装いとなった。
照明改修は計画、検証、施工、保守まで一貫した理念で実行され、次元の高いプロジェクトとなった。明確な基準や要件の提示のもと、3Dスキャニング、ビデオエイミング、ロボット照度測定など、最新かつ厳密なシミュレーションが行われた。狭角投光器の正確な角度調整を可能にしたのは、高い映像解析能力をもつビデオエイミングシステムによるものである。また自走式のロボットによる照度測定を行い、芝の負担軽減を図った。これらにより競技面の隅々まで均一な照明環境を実現している。
ライトアップは、フルカラーLEDの採用により、特徴的なトラス構造をチームカラーで演出することも可能になり、光での情報発信に寄与している。さらには、3DCGを組み合わせた漏れ光の検証により、地域への光害を抑制している。