建築・都市についてのミュージアムで、金沢の著名建築家親子の住まい跡地に建設された。展覧会をはじめ、講座や建築ツアーなどさまざまな活動を通じて、金沢から世界へ建築文化の発信拠点を目指している。常設展示室は、迎賓館赤坂離宮 和風別館「游心亭」の広間と茶室を忠実に再現した空間である。それを現代の洗練された建築が、包みこんだ建築である。企画展示室は様々な展示に対応可能なシンプルなデザインとなっている。
建築家谷口吉郎氏の住まい跡地に、長男吉生氏の設計により建設された建築と都市についてのミュージアム。内部の光が自然に外部に漏れていくような間接的なライトアップが金沢の伝統的町並み地区の景観にうまく溶け込んでいる。また、迎賓館赤坂離宮の和風別館を再現した常設展示室には、水盤越しに光る樹木や障子に移る竹の影などの本家にない演出を加え、エクステリアとインテリアの一体感を作り上げている。現代の洗練された照明手法が印象的な建物である。