秋田県立野球場(こまちスタジアム) 11

東北4 秋田県秋田市

照明普及賞受賞

  • 秋田県
  • 株式会社日建設計
図1 バックネット裏からの全景
図1 バックネット裏からの全景
図2 センターからの全景
図2 センターからの全景
図3 一塁スタンドからホーム方向の全景
図3 一塁スタンドからホーム方向の全景
図4 球場外からの全景
図4 球場外からの全景

概要

 2003年3月に秋田県秋田市新屋町に完成した野球場である。「こまちスタジアム」という愛称で親しまれ、一般利用から全国規模の大会やプロ野球公式戦まで開催でき、観客収容数は25,000人、スコアボードやナイター設備を完備している県内最大の本格的な野球場である。
 メインスタンドには名産であるあきたこまちをイメージした白い屋根、秋田を代表する祭りである竿燈をイメージした4基の照明塔が特徴的なスタジタムとなっている。
 施設の老朽化に伴い、2017年6月から照明のLED化及び照明塔架台改修、観客席の膜屋根改修とグラウンド改修工事(芝張替・土入替)が併せて実施された。
 プロ野球が行われる野球場の照明設備がLED化されたのは、東北地方では初の試みである。

2018年照明普及賞 寸評

 プロ野球公式戦から県民まで、幅広く利用される施設である。メインスタンドは「あきたこまち」をイメージした白い屋根、さらに「竿燈」をイメージした照明塔が特徴的である。建設デザイン上の制約から照明取付位置が低く、まぶしさが課題であった。このため、グレア対策型の投光器を採用したのは必然ではあるが、設計段階、シミュレーション、そして設置段階には投光器一台一台に小型カメラを取付けてその映像を確認し、照明環境の調整を行ったことは印象的である。このためか、投光器の方向が微妙に異なっていることに気づかされた。さらに、プロ野球が行われる球場の照明がLED化されたのは、東北地方では初の試みであることは注目に値する。