東京湾に新しく建設された国際客船ターミナルである。これまで晴海客船ターミナルで対応できなかった、レインボーブリッジを通過できないサイズの船舶を受け入れることが可能になった。
船級の違いや入出国審査の有無などの動線バリエーションに対応するため、2階と3階の検査スペースを大空間平面とし、審査ブースを可動式にすることで随時審査レイアウトを変更できる計画となっている。2階は主に到着ロビー、3階は出発ロビーとなっており、船舶の接岸がない日には大空間でのイベント利用も可能である。
景観を作るという視点で、床面の照度だけでなく軒下やルーバ天井を照らすことで明るさ感を高める計画を行っている点や、海辺の施設で厳しい環境にある中、天井面を照らす方法など器具の選定、設置方法に工夫をしている点が高く評価できる。