伊勢原工場の老朽化に伴う再編と再生医療分野の研究強化を目的とし再建された、工場兼研究所である。自然光と人工照明の合理的な在り方を通じて快適な執務環境を実現するために、環境シミュレーションによる外装デザインを採用し、各室の用途に配慮しながら適切な照明計画を選定している。
オフィス部分においては、「九十九折の外装」を室内に引き込んだデザインの間接照明を採用し、輝度カメラにより照明出力の制御を行うことで、「照度・明るさ感の確保」と「省エネ設計」を両立させた計画となっている。
自然光を最大限に利用する事を考えたビルのファサードが美しい。オフィス照明として、ブラインドレス外装からの昼光とタスク・アンビエント照明を輝度カメラによって制御し、グレアに対しても十分な考慮がされている。意匠性と機能性の両方が高いデザインであることから、自然光を有効活用する新たなオフィス照明としての波及効果が期待できる。