十和田市庁舎の敷地は、様々な公共施設や広場等が並び多くの観光客が訪れる「官庁街通り」や、解体した旧本館跡地に整備した大きな広場に面している。周囲の緑豊かな環境を室内からでも感じられる構造を活かし、間接照明やダウンライトなどを用途に応じて使い分けることで多様な空間を演出しており、実用性と意匠性を兼ね備えた照明計画となっている。
十和田市庁舎の外構は電球色とし、施設に面した通りの街灯や桜並木の景観に調和した照明となっている。議場は間接照明によりグレアを低減し、自然光を取り入れながら柔らかな照明空間を作り出している。執務室はシームレスなライン照明器具により、空間の連続性や広がりの空間を作り、待合ロビーは木ルーバ天井からのダウンライトにより、木材の風合いが感じられる空間を作り出している。