1569年(永禄12年)毛利氏が城を築き、1602年から細川忠興が約7年かけて唐造の天守閣を築城した。明治時代から第二次世界大戦中には司令部が城内に置かれ、戦後1959年に天守閣が再建された。天守閣は「唐造りの天守」と呼ばれ、4階と5階の間に屋根のひさしがなく5階が4階よりも大きくなっているのが特徴。また、城の石垣は切石を使わない「野面積み」で、素朴ながらも豪快な風情にあふれている。
小倉城は交通のアクセスも良く、地域住民や観光客がのんびりと散策しながら歴史と文化を感じる施設である。天守閣だけでなく、春には約300本の桜、秋にはケヤキやイチョウの紅葉が美しい庭園があり昼間の散策や、夜も安心して散策できる施設としてリニューアルされた。
高演色性の投光器による石垣や白壁のライトアップをグレアレスで実現している。城郭のみならず広大な周辺の光環境を再整備することにより、天守閣を含めた小倉城全体を一層引き立たせ、来訪者の場内への回遊を促すとともに歴史や城下町の風情を感じる事の出来る空間を演出できている。地域のシンボル的な建築に夜の新しい顔を与え、価値を再認識させるライトアップになっている。