阪神高速3号線上り、高架上の料金所跡スペースを利用して作られたパーキング施設である。計画の意図は、公園に見立てた敷地に芝生、樹木、緑化フェンスなどを配置して安らげる環境を用意し、そこに5つの電車のように連結した建物(休憩室、トイレ等)を配置することで、駐車場からの利便性のよい施設をつくることだった。長さのある建築の特徴を光によって表現するとともに、利用者に安らぎを与える光空間を実現している。
外観においては、建物全体に連続的な低色温度の間接照明で明るさ感を得る方法を採り、道路上の高色温度の機能照明との違いが際立ち、安らぎを与えている。また、休憩室、ピロティーともに、間接照明を活用し、多くのパーキングエリアと一線を画し、暖かみのある家庭のような空間を実現できており、今後のパーキングエリアの新しい取り組みとして評価できる。