HULIC &New KICHIJOJI 23

東京12 東京都武蔵野市

照明普及賞受賞

  • ヒューリック株式会社
  • ヒューリックプロパティソリューション株式会社
  • 株式会社A&T建築研究所
  • 株式会社きんでん一級建築士事務所
図1 外観1
図1 外観1
図2 外観2
図2 外観2
図3 直階段
図3 直階段
図4 折り返し階段
図4 折り返し階段

概要

 築17年の既存病院の躯体(床・柱・梁)を残して内外装を解体し、新たに商業施設へ用途変更・改修する計画である。建物外観は、病院イメージを払拭し商業施設らしい明るく開放的で温かみのある印象となることを目指した。ガラス面を多用した凹凸のあるボリュームを交互にずらして積層させ、動きのある軽快な表情を生み出している。
 外観照明は、施設を印象付ける軒天の明るさに注力した間接照明のみによる計画とした。上配光のブラケット照明のみによる間接光で構成し、軒天面が全体的に発光する効果を狙った。主となる屋外階段には手摺の支柱下横桟に1本のライン状に見える照明を組み込み、階段のシルエットを印象付けるとともに、動線に沿って誘導する灯と足元灯を兼ねる建築化照明とした。

  • 規模:延床面積2,143.12㎡

2019年照明普及賞 寸評

 施設が病院の躯体を利用したリノベーションである事に驚きを覚えるほど、商業としての機能転換に成功しているように感じる。軒天井をアップライト中心で柔らかく照らし出した点は低層住居地域との境にある施設としての配慮もありバランスの良い計画といえる。病院の建物を商業施設にリノベーションしたものであるが建築設計と併せ照明の役割の大きさを感じさせる優れた事例である。