開業後40年経過した長命ヶ丘商業施設の跡地に、施設が備えていた地域の日常生活に密着した商業という性格を引き継ぎつつ、時代に即した新たな役割を持たせ「公園の中の商業施設」を目標にオープンな緑地や交流スペース、地域活動サポート体制を持つ新しい商業施設を実現している。
この施設の最大の特徴は、誰にとっても居心地の良い居場所を最も重視した点である。ショッピングセンターである以上、建物の中は商業空間であり買い物客の空間になるが、公園の中にある施設と捉えることで地域の人がいつでも立ち寄り、居られる場所になる。中央の広場はゆったりとした緑地で、買い物客の休憩だけではなく、夏は子供連れの親子が水遊びに訪れたり、気候の良い季節には中高生が勉強をしたりして時間を過ごしている。
商業施設リニューアルプロジェクトのコンセプトにしたがい、ショッピングセンターを公園の中に立地しているように見せる演出をしている。各所に工夫を凝らした照明を採用しており、用途に応じた適切な器具を選定している。訪れる人に優しい環境を提供しており、商業施設として、単に照度のみを追求するのではなく、目立たない工夫、照明効果等を総合的に考慮した優れた照明設備である。