平成30年12月1日の若戸大橋・トンネルの通行料金無料化にあわせ「日本新三大夜景都市」に認定された北九州市の新たな夜景スポットとなるべく若戸大橋のライトアップ計画が行われた。照明デザインコンセプトは「紅く燃えるトーチ」。若松側と戸畑側に立つ朱色の2本の主塔をトーチに見立て、ライトアップには若戸大橋の特徴である朱色(カドミウムレッド)の塗装色をより際立たせるため、赤と白のLED素子を独自に配列した投光器を開発している。主塔は下部・中部から照らし上げるとともに頂部をより力強く照らすことで遠景からの視認性を高めている。また、桁裏を照らし上げることで浮かび上がるトラス構造が橋の持つ力強さと繊細さ表現し、近景からの見え方を演出。2本の主塔を繋ぐケーブルのライトアップは吊橋の優雅なラインを演出し、まちとまち、人と人の繋がりを意識させている。
街としての一大プロジェクトである海に浮かぶ橋梁のライトアップに対して現地での照射実験、塗装の色に合わせた光色の開発、素子の並べ替えにより、若戸大橋の朱色を引き立て、かつ、橋としての機能を優先した緻密な照明景観を実現している。フェリー、街、そして車からの迫力ある眺めには誰しも驚嘆するであろう。