天璋院篤姫ゆかりの場所でもある指宿に、今年2月「薩摩伝承館」がオープンしました。 薩摩の歴史や文化、薩摩焼とともに、貴重な中国陶磁のコレクションが展示されています。 2008年5月には、平成19年照明普及賞を受賞しました。
展示室の照明は、有害光線、照度、配光などの配慮を基本に、薩摩焼や中国陶磁の微妙な色合いを表現するための光色や演色性に拘りを持っています。光源は、美術館博物館用蛍光灯、ハロゲン電球に加え、今回はLEDも展示照明として使用しています。
光色の拘りの一つとして、壁面ケースでは、4000Kと3000Kを混色して微妙な色合いをつくり出しています。陶磁へのスポット照明も調色フィルターを使い、陶磁の地色を素直に表現できる光色に調整をしています。また、照明だけではなく、展示ケースにおいても、展示物を限りなく忠実に見ていただくために、ガラスによる色の見え方の変化を出来るだけ無くすようにしています。
中国陶磁のコーナーでは、壁面ケースの照明に高演色LEDを使用しています。こちらも電球色と白色を混色して微妙な色合いを表現しています。低い照度の中でも、展示物を明るく見せる工夫をしています。
鹿児島県指宿市
指宿白水館
2008年2月
17.5W高演色LED展示ケース照明
Hf32W美術館博物館蛍光灯×2展示ケース照明
JD65Wスポットライト
JR200Wフレーミングダウンライト
松下電工株式会社