普及部賛助会員ご紹介 ―各企業のさまざまな照明の取り組み―

京都の景観と照明ー(株)ジーエス•ユアサ ライティングの取り組みを知る

1:花見小路(はなみこうじ)

 京都市が「歴史的景観保全修景地区」と指定した花見小路周辺は、お茶屋が並び古都らしい情緒の残る、祇園と呼ばれる地域です。
 今回の道路整備では、四条通から建仁寺の間を電線地中化と道路の石畳化により、更に京都らしい町に生まれ変わりました。
 この花見小路の照明灯には、四条通り側にシンボル灯、通り沿いには街路灯と2種類のデザイン灯を配置し、全て格子の灯具と白御影石の袴を組合せ、重厚で美しい外観を生んでいます。それぞれの灯具には、銅板製で出来ており、今後経年とともに赤橙色から、次第に褐色へ、そして最後には銅特有の緑青色へと色調を変化させ、千年の古都にふさわしく美しい照明灯へ変わっていきます。
 設置には京都の代表的な景観に調和したものを配慮し、材質からデザインまで徹底し試行錯誤を重ねられた苦労の背景があるようです。


花見小路夜景(四条通側) シンボル灯 花見小路昼景


住所

京都市東山区祇園町南側

照明器具

シンボル灯 NH150W×1 3基
街路灯 FPL55W×3 13基

資料提供

株式会社ジーエス•ユアサ ライティング

2:巨椋大橋(おぐらおおはし)

 京阪地域は、都市化が進むなか、交通量の増加が著しく、渋滞の慢性化や交通安全の解消と環境整備などの目的で、大阪北部から京都南部間を結ぶバイパスとして、道路計画されました。交通・文化・環境をスローガンに「緑立つ道」として開通をめざして、工事を進める中、平成15年3月末洛南道路が供用されました。
 洛南道路は、宇治川を渡る大橋(巨椋大橋)を含む約3.3kmの道路ですが、その宇治川は、ツバメの渡来の休憩場として有名なところで、自然環境を崩さない整備が要求されました。
 休憩場となる所は、光の漏れない照明手法として、ライトパイプを使用したライン照明とし、その他には、光害対策型器具での照明を提案し採用されました。
 橋梁下部への光もれは無く、自然環境を保護しており新名所として、大きな反響を呼んでいます。


巨椋大橋道路


ライトパイプ高架部


宇治川からの眺め


住所

京都市伏見区

照明器具

ライトパイプ(高架部) RLP30301他 114組
ハイウエイ器具(光害対策型) MR3510 45組
高圧ナトリウムランプ NHT220W 106灯 NHT180W 16灯
低パルス形高圧ナトリウムランプ NHT110W 37灯

資料提供

株式会社ジーエス•ユアサ ライティング

3:国道1号線

 大阪方面から国道1号線に出ると、世界遺産であり、古都京都の文化財でもある東寺の五重塔が目に入ります。この東寺に隣接した国道1号線には、京都のシンボル五重塔をイメージしたデザインの道路灯が設置されています。アームは、塔の屋根をイメージした弓なりのしなやかな形状で、ポールの先端は相輪形、色味は品格ある焦げ茶色と、景観に溶け込むデザインになっています。
 この国道1号線に架かる歩道橋から眺める五重塔は、TVCMや撮影にも多く使われており、京都を代表する景観となっています。


東寺五重塔背景 国道1号線(昼景)


住所

京都市内国道1号線

照明器具

道路灯(水銀灯、セラミックメタルハライドランプ)

資料提供

株式会社ジーエス•ユアサ ライティング