過剰な化学肥料や農薬を与え、強引に植物を育成する方法に代わり、これからの時代はより一層人体に害がなく環境負荷を低減できる栽培管理が求められています。
岩崎電気は光技術の応用で、緑が豊かに且つ、健やかに育つためのお手伝いをしています。
2005年2月、総合人材サービスを展開している株式会社パソナ。その東京本社地下2階大手町の地下という、太陽光のまったく届かない場所で植物栽培を行う新しい「就農支援施設」がオープンしました。
施設内には、中央のカフェテリアを挟んでRoom1からRoom6までの6つの部屋があり、それぞれのテーマに適した光源を使い分け、様々な植物や野菜を展示しています。(詳しくはこちらの「パソナO2」サイトへ)
Room1では、白色LEDによる花の栽培を行っています。Room2のハーブ栽培では、育成や有効成分の蓄積に青色光を必要とする為、メタルハライドランプを採用しています。
Room3では太陽光に近い光色のメタルハライドランプと長寿命・高効率の高圧ナトリウムランプを採用し稲の栽培を行っています。
Room4では水耕栽培によるトマトの栽培を行っており、壁面および天井に蛍光灯を配置しアルミの反射とともに全周から照明しています。
このようにPASONA O2は、都心のオフィス街という立地を活かし、周辺で働く女性やビジネスマン、フリーターなど多くの人々に農業の魅力や楽しさを身近に伝えています。また、こちらの施設には、近年研究され、現在国内30箇所で稼働中の植物工場に関与する光源の殆どが使用されています。
最近、植物工場から施設園芸の世界まで様々な場所で人工照明を活用した植物育成がすでに始まっており、施設を訪れる事で農業の魅力と共に光の可能性についても感じていただきたいと思います。
パソナでは施設見学を自由に行うことができますので、再開発の進む丸の内周辺を眺めながら訪れられてはいかがでしょうか。
株式会社PASONA(パソナ)
東京都千代田区大手町2-1-1
株式会社パソナ東京本社地下2階
スポットライト(セラミックメタルハライドランプ)
笠付形、トラフ形蛍光灯器具
高天井用照明器具(メタルハライドランプ、高圧ナトリウムランプ)
白色LED
赤・青(赤・緑)LED可変形ユニット
レーザー照射ユニット
※なお関連記事が照明学会誌第90巻8B号 2006年8月「年報ズームアップ」にも掲載されております。
本誌では植物育成に関する技術解説について詳しく掲載されております。