障がいの有無や国籍、家庭環境の違いに関わらず、すべての子どもたちに開かれた遊び場として2022年4月にオープンした。背後の蔵王連峰の山並みに呼応した屋根の下に、屋外の丘やくぼみが建物の中まで自然とつながり、すべての場所が公園のようなのびやかな遊びと学びの場となっている。
入口を入ると、正面の象徴的な体育館の木造ドームが訪れた人を迎え、運動する子どもたちの様子と、屋根の外の風景とが一体となって感じられる。隣にある大型遊戯場とはゆったりとしたスロープでつながり、建物全体を回遊できる。また、スロープや手摺、誘導ブロックなど、誰にとっても新しい遊びや学びのきっかけになるようなデザインになっている。野山で自由に遊びを発見するように、多様な遊びを触発する空間を目指した児童遊戯施設である。
環境光や施設から漏れる光を上手に利用した外構照明、照明器具の存在感を極力抑えて日中の景観になじむように工夫された室内照明などによって、のびやかな遊びの場が実現されている。
最小限にかつ目立たないように配置された照明器具によって、必要な明るさを確保しながら、景観になじみ心地よく過ごせる空間となっている。