一日約3万5千人が利用しているゆりかもめ新橋駅は、東京臨海新交通臨海線の始発駅である。車両は、コンピュータ制御による無人運転方式を採用しており、レインボーブリッジを渡り、新橋から豊洲を繋いでいる。変化し続ける街、多くの外国人観光客で賑わう路線の玄関口として、新しさと親しみを感じる駅舎となっている
駅舎をRGBWのフルカラー投光器を用いてライトアップしている。ホーム階では、アーチ状の屋根を左右から照らし上げることにより光の伸びを作り演出効果を高める手法を取り、階段エリアでは、透明ガラスにサッシをいれることで、ガラス窓にも色が映るように工夫している。また演出だけではなく駅利用者に配慮し、直接光源が見えない(グレアレス)構造になっているため、駅利用者に近い位置に器具があるにも関わらず、器具の存在感なく快適な空間を作り出している。
ゆりかもめの始発駅のホーム階と階段部のカラーライトアップである。特に多数の歩行者の安全を確保すべき階段部において、照明器具の選定や配置にグレアとならないような工夫が見られる。駅舎において照度を確保しつつ照明を演出として用いる点は面白い試みである。
グレアレスなど安全面に十分配慮されておりデザイン面でも優れている。