流通科学大学 国際交流施設 学生寮 52

関西8 兵庫県神戸市西区

照明普及賞受賞

  • 学校法人中内学園 流通科学大学
  • 株式会社日本設計 関西支社
図1 玄関ホール
図1 玄関ホール
図2 和室
図2 和室
図3 中庭夜景
図3 中庭夜景
図4 寮室パブリックスペース
図4 寮室パブリックスペース

概要

 「国際的に開かれた大学」を目指して、留学生と日本人が共同で生活し、異文化交流を深め、生活習慣も含めた教育的指導を実現するための施設として計画された学生寮である。大学キャンパス内の学舎との調和を考慮し、建物のボリューム感を合わせ、コンクリート打放を効果的に用いる外装としている。一方で、学生寮は「生活の場」でもあるため、内装や建具等には木を用い、住環境として相応しい柔らかな空間とした。キッチンやラウンジは共用する6LDKで構成。寮室は、1ユニット6人を基本として1棟に4ユニット(24人)をロの字で配置。さらにロの字で4棟×2フロア計画とし、192人の学生寮をコンパクトな平面計画で実現した。ロの字の中央部や棟間には中庭を配置し、各ユニットの緩やかな繋がりを確保した。1階共用部は見通しが良く、明るい半外部空間とすることで、安全管理しやすい計画とするとともに、照明や空調を使用しないで運用できるよう、ランニングコスト削減にも配慮した。

  • 完成:2018年4月
  • 規模:建築面積:3,046.15㎡、延床面積:7,688.91㎡

2018年照明普及賞 寸評

 学生寮における照明として、明るさと雰囲気づくりに配慮している。高効率ライン照明による間接光で共用部の床面照度200ルクスを実現するとともに、廊下には調光型照明を配置するなど、滞在時間に応じた照明により、経済性や環境性にも配慮している。コンクリート打ち放しの建造物を活かす建築化照明として、トップライトのような光溜まりを有する明るい壁面、照明器具の存在を隠す埋込点光源による滑らかな壁面照明が、屋外との連続感を重視しながら施されている。