• TOP>
  • 基礎事項解説

基礎事項解説

光【 ひかり 】

電磁波の一種であり,目に入った時に,網膜上で反応を起こし明るさと色の感覚を起こさせるものを指します。波長の値では、明るさに関する場合 360nm~830nm、色に関する場合 380nm~780nm の範囲を示し,この範囲の光であることを強調する場合には特に「可視光」と呼びます。この光の波長の値と色との対応関係は,次の図の様になります。

波長と色の対応関係

測光【 そっこう 】

光を定量的に測定することを言います。「明るさ」は人間が感じる感覚的なものであり,これを数値化するには注意が必要です。国際的な機関であるCIEが中心となって,光に関する標準について勧告しています。

測光量【 そっこう りょう】

電磁波の量に目の感度で重み付けをした量を指します。光束,光量,照度,光度,輝度等は測光量になります。

CIE【 しーあいいー 】

Commission Internationale de L’Eclairageの略で,和訳では国際照明委員会といいます。光とその応用に関する勧告を行う国際的な機関です。

分光感度【 ぶんこうかんど 】

例えば同じエネルギー(厳密には放射エネルギーと言います)の赤色と黄色の光があった時に,この光が目に入ってもどちらも同じ明るさには感じません。黄色の方が明るく感じます。つまり我々が目で感じる「明るさ」と目に入ってくる光の「エネルギー量」の関係は,色毎に異なっています。別の言い方をすると波長毎に異なっているのです。そこで,360nm~830nmの間の光のそれぞれの波長に対して,明るく感じる程度を求めたものを「分光感度」(専門的には「分光視感効果度」)と言います。

測光標準観測者【 そっこうひょうじゅんかんそくしゃ 】

波長によって明るさの感じ方の度合いは異なりますし,また同じ波長であっても,一人一人,明るさの感じ方は異なります。そこで大勢の人の分光感度を測定してその平均を求め、さらに、最高感度を1として規格化したものを比視感度(専門的には分光視感効率)Vλといいます。そのVλを持つ仮想的な人を想定し、この仮想的な人を「測光標準観測者」と呼び,測光の世界における基準としています。

分光視感効率Vλ

光束【 こうそく 】

放射束を測光標準観測者の目を通して評価した量を表し,記号はΦ,単位はルーメン[lm]になります。

光量【 こうりょう 】

光束を時間で積算したもので,記号はQ,単位はルーメン秒[lm・s]になります。

照度【しょうど 】

測光量の中で一番馴染みの深い値である照度は,厳密には照明によって照らされている面の単位面積に入る光束を評価した値であり,記号はE,単位はルクス[lx]になります。

光度【 こうど】

光源の明るさを評価する量で,ある方向の微小な立体角内を通る光束を,その微小立体角で割ったもので,記号はI,単位はカンデラ[cd]になります。

輝度【きど 】

光度は,光源が十分に小さい場合(これを点光源と言います)には問題ありませんが,ある程度の大きさをもつ光源に対しては求めることが出来ません。そこで,単位面積当たりの光度を求めるようにしたものが輝度であり,記号はL,単位はカンデラ毎平方メートル[cd/m2]になります。

グレア【ぐれあ 】

良好な見え方を阻害するもので,視作業において邪魔な光によって生じる現象をさします。たとえば夜間の車の運転中における対向車線のヘッドライトや,室内におけるテレビ観賞時の画面への映りこみ等はグレアになります。

分光分布【ぶんこうぶんぷ】

光の波長によるエネルギーの変化を表す方法で,各波長成分の量を連続的に表したものです。例えば図の様に,横軸に波長,縦軸に各波長でのエネルギー相対値を取ったものを表します。これは3波長域発光型蛍光ランプの分光分布の例です。

3波長域発光型蛍光ランプの分光分布

色温度【 いろおんど】

光色を表わす1つの方法で、物体が高温に熱せられると光を放射し、温度に応じて光の色が変わる事を利用して、光色を温度で表わし、これを色温度と呼びます。

(単位:K「ケルビン」)

演色性【えんしょくせい 】

演色性とは、光源によって照らした時、その物体の色の見え方を決める光源の性質のことをいいます。

平均演色評価数(Ra)

照明率【 しょうめいりつ】

照明計算に使用する数値で、照明器具内の光源全部から出る光束のうち、被照面に達する光束の割合を照明率と呼びます。
(記号:U

室指数【しつしすう 】

照明率は、室の間口、奥行、光源の高さによって変わって来ます。この間口、奥行、光源の高さの関係を示すものを、室指数と呼びます。

配光【 はいこう】

照明器具や光源から、どのくらいの強さの光が、どの方向に出ているかを示したものです。
スポットライトのように集光性のあるものは、「配光が狭い」などと言います。
また、光の強さとその方向を曲線で表現したものを配光曲線と呼びます。

ビームの開き【びーむのひらき 】

配光曲線において、ある程度の等しい2点から光中心に対してなす角度を言います。
一般に投光器などの性能評価に用いられており、光度値が最大光度の1/2あるいは1/10となる角度を示しています。

保守率【 ほしゅりつ】

照明計算に使用する数値で、照明施設における初期の平均照度が、時間の経過とともに低下してくる割合を予測した値を、保守率と呼びます。
(記号:M

均斉度【 きんせいど】

照明施設における明るさ(照度および輝度)の分布の変動を表わす尺度として、均斉度が使われます。

1/2照度角【 にぶんのいちしょうどかく】

照明用反射がさの性能を決める目安となるものです。器具と器具直下を結んだ線と、器具と器具直下水平面照度の1/2の水平面照度となる点を結んだ線がなす角度のことです。

最大取付間隔【 さいだいとりつけかんかく】

この間隔以下で照明器具を配置すれば、照度むらの少ない照明が出来るという目安を示すもので、一般に取り付け高さに対する割合で表現され、照明メーカーの発表している照明率表や配光曲線などの照明器具特性データに記載されています。

平均演色評価数【 へいきんえんしょくひょうかすう】

多くの物体の代表色として8種類の試験色を用い、その平均値より求めます。平均演色評価数が100ということは、その光源の演色性が基準光と同じであることを意味します。

タスク・アンビエント照明【 たすくあんびえんとしょうめい】

タスク・アンビエント照明とはTask(作業)and Ambient(周囲)Lighting(照明)の日本語訳です。それぞれ別々に設備された照明のことを意味します。

タスク・アンビエント照明の概要

全般照明【ぜんぱんしょうめい 】

全般照明は作業箇所と周囲を明確に区別しないで部屋全体を照明するものです。次のような特徴があります。
また、外から見た場合にその配置・配列が独自の視覚効果を作ります。

PAGE TOP