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光害とは
1.はじめに
平成10年3月環境庁(現 環境省)は、不適切な照明による天体観測、動植物の生育などへの影響を防止し、良好な照明環境(望ましい光の環境)の実現を図り、地球温暖化防止等を目的とした「光害対策ガイドライン」を策定しました。
そして、平成12年には、光害の概要とその対策方法や、地方公共団体が「地域照明環境計画」を策定する上でのポイントをとりまとめた『地域照明環境計画策定マニュアル』が策定されました。2.「光害(ひかりがい)」とは?
「光害対策ガイドライン」では次のように定義しています。
-良好な照明環境の形成が、漏れ光によって阻害されている状況又はそれによる悪影響-
簡単に言うと障害光による悪影響を指しています。
例えば、
- 道路灯や防犯灯などの照明光が明るくて眠れない。
- 都市部の光が、大気中の水分や塵などで拡散されて夜空が明るくなることで、天体観測に悪影響を及ぼす。
- 道路灯などの街灯によって農作物が生育不良を起こす。
- ゴルフ場やその他屋外施設などの照明による周辺への悪影響。
などがあげられます。
3.「良好な照明環境」とは
「光害対策ガイドライン」では市町村レベルの自治体が、地域における良好な照明環境を実現するために地域照明計画を策定し、各種施策を段階的に行うことが望ましいとしています。
以下に照明環境類型と上方光束比推奨値、達成イメージを示します。
横スクロールで全体を表示できます。
類 型 | 照明環境 キーワード |
星空 キーワード |
上方光束比 推奨値 |
達成イメージ | |
---|---|---|---|---|---|
照明環境I | あんぜん | 星降る里 | 0% |
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照明環境II | あんしん | 天の川 | 5%以下 |
|
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照明環境III | やすらぎ | 北斗七星 | 15%以下 |
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照明環境IV | たのしみ | — | 20%以下 |
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4.「光害」の対策
光害の対策というと照明を「消す」とか「撤去する」という対策が考えられますが、必ずしも適切な対応とは言えない場合があります。照明が設置されている場合、何らかの理由・目的があります。それらの目的を無視した対策は適切とは言えません。必要な照度、照明目的を確保しつつ、周囲への悪影響を起こさせないことが適切な光害対策となります。